「算定基礎届って、何から手をつければいいの……?」
毎年7月10日が提出期限の算定基礎届。経理を担当して初めてこの手続きに向き合ったとき、「難しそう」「ミスしたら怖い」と感じる方は少なくありません。
でも実は、正しい順序で6月中に準備を始めれば、初めての担当者でも着実に対応できます。この記事では、算定基礎届の基本から6月にやるべき準備手順まで、簡単にわかりやすく解説します。
目次
算定基礎届とは?まず基本を押さえよう
算定基礎届(正式名称:被保険者報酬月額算定基礎届)は、従業員の社会保険料(健康保険・厚生年金)の計算基準を年1回見直すための届出です。
毎年4月・5月・6月の給与をもとに「標準報酬月額」を算出し、9月以降に適用する保険料等級を決定します。この届出を7月10日までに日本年金機構へ提出します。
ここで、蒼真が要点を整理します。
蒼真:「社会保険料は毎月の給与から引かれているが、その計算の基になる『標準報酬月額』は毎月変わるわけではない。算定基礎届によって年に1回、実態に合わせて見直す仕組みだ。提出期限の7月10日は、絶対に守れ。」
2026年度の変更点
2026年(令和8年)より、子ども・子育て支援金(0.36%)が社会保険料に上乗せされています。ただし、算定基礎届の書き方・記入項目は従来と変わりません。
算定基礎届が「難しい」と感じる3つの理由
理由① 専門用語が多い
「標準報酬月額」「支払基礎日数」「算定対象月」など、日常業務では使わない言葉が並びます。それぞれの意味をきちんと理解しないと、記入ミスに直結します。
理由② 除外するケースがある
4・5・6月のすべてが算定対象になるわけではありません。支払基礎日数が17日未満の月は計算から除外します。育休・病欠・入退社があった月は特に要注意です。
理由③ 提出方法が複数ある
用紙(郵送)・電子申請(e-Gov)・給与ソフト経由など、方法が複数あります。初めての担当者はどれを選べばよいか迷いがちです。
6月にやるべき4つの準備ステップ
提出期限は7月10日ですが、6月中に動き始めると余裕を持って対応できます。4・5月分のデータは今から確認でき、6月分は給与確定後すぐに追加できます。
ステップ1:対象者リストを確認する
算定基礎届の対象となるのは、6月1日時点で社会保険に加入している全従業員です。以下は対象外です。
- 6月1日以降に入社した人(別途、資格取得届で対応済み)
- 7・8・9月に月額変更届が発生する予定の人
ステップ2:4〜6月の給与データを集める
算定の基準は4・5・6月に支払った報酬の合計額です。残業代・通勤手当(現金支給)なども含めて集計します。
ポイントは支払基礎日数が17日未満の月は除外すること。月給制なら「在籍日数-欠勤日数」、日給・時給制なら「実際の勤務日数」が支払基礎日数になります。
ステップ3:標準報酬月額を算出する
対象月の報酬合計 ÷ 対象月数 = 平均月額を計算します。その後、日本年金機構が定める「標準報酬月額表」に当てはめて、該当する等級を確認します。
蒼真:「計算ミスを防ぐために給与ソフトや確認ツールを活用することを強く勧める。特に支払基礎日数の判断は、担当者が最もミスしやすい部分だ。」
ステップ4:届出書を作成・提出する
届出書は日本年金機構から郵送で届くことが多いです。電子申請も可能です。
| 提出方法 | 特徴 |
|---|---|
| 郵送 | 届いた用紙に記入して返送。シンプルだが日数に注意 |
| 電子申請(e-Gov) | オンラインで完結。受付確認も早い |
| 給与ソフト経由 | freee・弥生等と連携でデータ入力を時短できる |
記入で迷いやすいケースと対応方法
ケース① 育休中の従業員がいる
支払基礎日数が17日未満の月は除外して計算します。3ヶ月すべて17日未満の場合は、届出書に「除外」の旨を記載します。
ケース② 4月に昇給・降給があった
昇降給があっても、算定基礎届の計算方法は変わりません。4・5・6月の実際の支給額を使います。ただし変動幅が大きい場合は、別途「月額変更届」の対象になる可能性があります。
ケース③ 残業代や手当が変動する
残業代・通勤手当(現金)も報酬に含めます。現物支給(食事・住居など)は別途評価額で計算します。
今日からできる具体的なアクション
- 6月1日時点の社会保険加入者リストを作成する
- 4・5月の給与データを確認し、支払基礎日数をチェックする
- 6月給与が確定したらデータを追加して平均月額を計算する
- 提出方法(郵送・電子申請・給与ソフト)を決める
- 7月10日の提出期限をカレンダーに登録する
まとめ:6月から準備すれば算定基礎届は怖くない
算定基礎届は初見では難しく見えますが、6月から順を追って準備すれば簡単に対応できます。
- 提出期限:2026年7月10日(金)
- 算定対象:4・5・6月の支給報酬(支払基礎日数17日以上の月)
- 6月中にやること:対象者確認・給与データ集計・届出書の準備開始
わからない点は、社会保険労務士や管轄の年金事務所に相談しながら進めましょう。初めての担当でも、今から動けば十分間に合います。
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